FLOWER PHOTO ESSAY

フラワーティストとして花に触れ、それから、ファインダーを覗き何度もシャッターを切っています。
その間は、花と一対一で向き合っているような感じで、花もいつもと違う表情を見せてくれます。
ここでは、気になる花をPick Upしてその花のエピソードや想いを写真と一緒にお届けします。

24.03.14

Magnolia

  マグノリア 木蓮

マグノリアと聞くと映画のタイトルを思い出す人も多かも知れません、それか香水のイメージもありますね。日本名はモクレン、だったりコブシだったりマグノリアという名前の花をイメージできない方も多いと思います。桜と同じ時期に咲くのでどうしても桜の話題が大きく桜が終わった後にはもうモクレンも終わりの時期だったりします。 

ただこのピンク色も他の花にはない個性的な色でわたしとしては見ていてとてもポジティブな気持ちになりシャッターを切る回数も多くなります。

香りも微香ですが上品な華奢な香り。 細かな毛に覆われた蕾から繊細な花びらが顔を出し大きく咲くまでほんの数日。蕾の中で育った大きなエネルギーを感じます。開いてから大きく開花するまでに根元のピンクの部分も色濃くなり華奢ながら力強さを感じ、わたしもポジティブな気持ちになれます。花たちは言葉は発しませんが私たちにそっと寄り添ってくれている気がします。

21.06.21

Domingo Lily

  スカシユリ トレンディサンタドミンゴ

ユリもたくさんの種類があります。ドミンゴは色が個性的です。最近は八重咲きのユリもあって一瞬ユリとは思えないような種類も出てきました。ユリは大きくそれだけで存在感がありますから他の花と組み合わせるよりユリだけを飾るいわゆる一種いけが一番花が引き立つのではと感じています。

被写体としては難しくて花粉と花びらの間隔が広いのでどちらかにフォーカスされる感じになります。花粉が付着するとなかなか落ちないので花粉を早めに取り除くのが普通なんですが、花粉が付いている状態の方が断然花らしくワイルドな印象です。

蕾から大きく咲くまで時間が少しかかり持ちもいいですのでインテリアフラワーとしてもオススメです。

21.03.24

Tulips with bulbs

 球根付きチューリップ

チューリップは昔から親しまれている一重のものや八重のゴージャスなもの原種系と近年は色々な種類がこの時期で回ります。

最近では球根付きのものがあります。球根が付いているものはより植物的(botanical)な感じを受けます。

球根から根を伸ばし茎が伸びそして花が咲いているんだと生命的なエネルギーをリアルに目で見ることができます。葉も生き生きとみずみずしいです。

球根部分も見えるようにチューブグラスにいけています。

20.11.04

Clematis stans 草ボタン

Clematis stans 草ボタン

今年よく、アレンジメントのアクセントとして使った 草ボタン。といってもあの牡丹の種類ではなく、葉が牡丹に似ているから草ボタンというらしいです。

これは花が終わった後の種らしく、徐々にモコモコとした毛で覆われていきます。その変化は結構早く、次の日には変化し始めていました。

毛で覆われる前も、覆われてモコモコになった状態もどちらもかなり個性的でアートです。もちろん、学名や〇〇科などちゃんとした名前があるのですが、なによりこの個性的な外見がなんとも不思議というか、ずっと見ていたいなとそんな気にさせる花です。

20.09.30

Lycoris 彼岸花

Lycoris  彼岸花

秋のお彼岸の頃に咲く花、彼岸花。 赤が代表的な気がしますが、種類や色はたくさんあります、日本一別名が多い花とも言われています。どの種類も土からまっすぐに茎が伸び、咲き始めると花びらが大きく反り返り、そこから雌しべと雄しべが長く飛び出す感じは共通していると思います。

花びらがキラキラと光る種類は、ダイヤモンドリリー。

とにかくユニークな咲き方をする花です。アレンジの中に入れる場合は、少ない本数でも主張するのでアクセントに!

一本でもスタイル良く決まる花ですが、一種類をたくさんベースにいけると、インパクトが大きく印象に残りやすです。

蕾から、咲いていく経過も咲き切ってからもどの時期にシャッターを切ってもアートな表情を見せてくれる花です。

20.08.09

Serruria セルリア

Serruria  セルリア

ネイティブフラワーのセルリア、ここ数年で大人気の花になってきました。

瑞々しいというか、茎や葉はプラスティックの様な肌触りだったりするんですが、蕾や咲いてくる花はふんわりとしていてとても個性的な花です。色もニュアンスピンクで他にはないカラーですので、同じニュアンスカラーの花や質感の花と相性がいい様な気がします。

暑い地域が原産の花なので夏でも持ちもよく魅力的な花。

20.07.13

Van Gogh & Monet ヒマワリ

Sunflowers  ゴッホとモネの ヒマワリ 

色々な種類のヒマワリがありますが、ゴッホとモネという名前が品種に付いているとちょっと気になります。人それぞれ持っている印象は違うとは思いますが、私的には、ゴッホが描くヒマワリは少し荒々しく情熱的、モネは、自然な雰囲気、そんな印象があります。

このヒマワリをみて、また改めて名画を見ようという気にもなったりしますね。そんな画家たちが描いたヒマワリを見て、そして、ファインダーを覗いて見えるヒマワリ達はまた違った表情を見せてくれそうです。

これから、ヒマワリの季節本番、たくさんの元気なヒマワリを撮りパワーをもらいたいと思います。

20.05.15

Tricolor Daisy ハナワギク

  Tricolor Daisy, chrysanthemum   ハナワギク 

賑やかな表情に思わず目をとめてしまいます。名前は花輪菊、名前をみて花を見ると納得、和風な雰囲気を感じますが、私的には何かもうちょっとポップでレトロな雰囲気を感じます。英名はTricolor Daisy.  なんとなくこの名前の方がしっくりとくる感じがします。

パッと大きく開くスタイルのガーベラのような咲き方の種類はたくさんありますが、共通しているのは開いてからさらに花芯部分が日が経つにつれ変化していきます。

花を新鮮さで選ぶ時の目安というのもありますが、この変化を眺めることもまた楽しい研究のような感じもします。

こちらを向いている元気な表情を撮りたいなと思います。

20.05.12

Borage ボリジ

  Borage ボリジ 

食、薬、色と様々な場面に引っ張りだこな、、多才なハーブ、ボリジ。 茎、葉、蕾と全てが細かなうぶ毛に包まれた見た目にもとても個性的な花。

特に葉を覆ううぶ毛はトゲなのかな?と思うほど触ると痛いくらいです。 ブルーの花は、あまり種類がないので珍しいですが、この深いブルーはマドンナブルーとも呼ばれ、昔、画家がこの花の花弁から取れる汁で聖母マリアの服を塗り、その色にちなんでマドンナブルーとなったそうです。

ベル状に下向きに咲く星型の花様などから、昔からある歴史深い花なんだろうなと想像できます。

密集した細かなうぶ毛がより印象的になるように背景をブラックにして撮影です。

20.04.03

Fritillarias バイモユリ

  Fritillarias バイモユリ 

ベル状に下向き加減に咲く雰囲気のある花。茶花として人気があるのも頷けます。

ユリという名前が付いていますが、ユリではなくフリチラリアという種類で球根の花、咳止めや鎮静作用があるようで薬用としても使われているようです。

花は紫の他に白系の種類もありますがどちらもアースカラー、ニュアンスカラーというお洒落で珍しい花です。

深い赤やピンクのアレンジメントなどの差し色の花として使ってもいい引き立て役となりそうです。

花だけではなく、緩いウェーブがかかったしなやかな葉も個性的でアート。

 

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